ブレーカーはなぜ落ちる? ブレーカーの役割と落ちやすい時の対処法
自宅で電化製品を使用していて、突然「パチン」と電気が消えてしまい、使えなくなってしまったことのある方も多いのではないでしょうか。
そのような現象を「ブレーカーが落ちる」と言い、分電盤の中にあるブレーカーのスイッチをオンにすることで、電気は復旧します。では、なぜブレーカーが存在するのでしょうか?
今回は、ブレーカーの役割と合わせて、ブレーカーが落ちてしまう原因と落ちないようにするための対処方法について紹介いたします。
「ブレーカーが落ちる」とは? ブレーカーの仕組みを知っておこう
住宅で使用する電気は、玄関や脱衣室などの壁上部へ設置されている「分電盤」によって、各部屋などへ電気を分配されています。ブレーカーは、この分電盤の中にある一つひとつのスイッチのことを指し、電気回路に異常が起きた際に、電気の流れを遮断することで、電気の使いすぎや火災を防ぐ役割を担っています。
ブレーカーには大きく分けて、「アンペアブレーカー」と「安全ブレーカー」そして「漏電ブレーカー」の3種類があります。
アンペアブレーカーは、住宅全体の電気を電気会社との契約アンペア数以下に抑えるように管理するブレーカーで、アンペアブレーカーには、「30A」「40A」などの数字が記されています。そして安全ブレーカーがさらに各部屋や場所ごとに電気を管理し、各部屋や対象の家電毎の電気使用量を制御しています。
それに対して漏電ブレーカーは、住宅内漏電をチェックし火災などを防止するためのブレーカーで、住宅を守る役割を担っています。
アンペアブレーカーと漏電ブレーカーは、落ちると住宅全体が停電しますが、安全ブレーカーはそのスイッチが対応している場所のみに停電が起こります。
ブレーカーを落とさないための対策方法
アンペアブレーカーと安全ブレーカーが落ちるのは、同時に契約アンペア数を超える電気を使用したのが原因です。
たとえば、30Aでの契約なら同時に使える電気の量は30Aまでとなります。特に消費電力の多い家電を使用する際には、なるべく同時に使わないようにすることで、ブレーカーを落とさないための対策になります。
主に消費電量の多い家電製品は、電気ストーブ、アイロン、電子レンジ、電気ケトル、炊飯器、ドライヤー、エアコン、洗濯乾燥機、浴室暖房などです。もし、これらをどうしても同時に使う場面が多いようでしたら、契約アンペア数の変更をして一度に使える量を増やすか、電気回路の増設を検討してみましょう。
また、漏電ブレーカーが落ちる場合は、配線に漏電が生じていたり電化製品における漏電が発生している可能性があります。漏電は感電や火災などに繋がる危険性があるので、漏電ブレーカーが落ちてしまったときは、すぐに電気事業者や不動産管理会社などに連絡し点検してもらうようにしましょう。
普段スイッチを入れれば、あたりまえのように使える電気。突然ブレーカーが落ちると慌ててしまいがちですが、ブレーカーが落ちることをきっかけに、電気の使いすぎや漏電の可能性などを、しっかりと見直してみるのも良いかもしれませんね。