夏は涼しく冬は暖かい賃貸住宅を見つけるためのチェックポイント
自分が住む家は、夏はなるべく涼しく冬はなるべく温かい、住み心地のよい家に住みたいと多くの人が思うでしょう。
しかしながら、賃貸のお部屋探しをする際、家賃や立地、間取りや築年数などを選ぶ条件として挙げるものの、住み心地に繋がる断熱性までを意識される方は少ないようです。
お部屋探しをする際に住宅の断熱性をチェックすることで、そのお部屋での住みやすさや快適さが大きく異なります。
そこで今回は、賃貸のお部屋で1年を通して快適に過ごせるための、お部屋探しのポイントについて紹介していきたいと思います。
お部屋の暖かさ・涼しさを左右する断熱性とは?
建物の断熱性とは、外気の暑さ・寒さによる影響の受けにくさを指します。壁や床、天井などに断熱材を使用することで、夏の暑さや冬の寒さが室内に入ることを防ぎ、室内の温度を一定に保ちやすくします。
断熱性の高い住宅は、冷暖房の効率が向上するため、快適かつ電気代を抑えることができ、カビなどによる健康被害も起きにくく、防音性にも優れる傾向があります。
断熱性の高い賃貸住宅を選ぶポイント
1)建物の構造と断熱材の厚み
断熱材は壁の中に隠れていますので、実際に見て確認することができません。もし、設計資料などが揃っていて、断熱性能を確認できる場合は、チェックされるとよいでしょう。一般的に、建物の構造別で言うと、RC造(鉄筋コンクリート)>軽量鉄骨造>木造の順で断熱性が高く、一般的なRC造の壁と床の断熱材の厚みは20mm、軽量鉄骨造と木造は50mmとなっています。
2)窓ガラスの断熱性
室温と外気温との熱交換は窓を通して最も行われるため、1枚のガラスよりも2枚のペアガラスの方が断熱性は高くなります。また、サッシの素材についても、アルミ製よりも樹脂製の方が断熱性は高くなりますので、しっかりとチェックしましょう。
3)窓の配置と庇
一般的に冬は北風、夏は南風が多いため、北側の窓が大きいと冬に寒くなる傾向があります。いっぽうで、南側の窓付近の見晴らしがよいと、夏場の風通しに期待ができます。南側の窓に庇(ひさし)があるかどうかも確認しましょう。庇がないと、夏の太陽の日差しが部屋の中まで入ってしまうからです。
また、東と西の窓はいくら庇があっても、朝夕の日光を防ぐことはできません。特に西日が室内に入ると暑くなります。もし大きな窓があり直接日差しが入る場合は、雨戸やシャッターがあるかを確認しましょう。
4)外壁の仕上げ材
外壁や屋根に金属板が使われている住宅は、断熱性能が劣ります。外壁の仕上げ材はサイディングやモルタル壁、屋根は瓦またはコロニアルがおすすめです。
賃貸住宅の断熱性について、見極めるためのチェックポイントを紹介いたしました。賃貸のお部屋探しにおいては、家賃や立地、間取りや築年数などさまざまな条件を見て探されると思いますが、住み心地の良いお部屋を見つけるためには断熱性についても、チェックしてみられてはいかがでしょうか。