退去時トラブル回避のための「入居後チェック」ポイント
賃貸の部屋を退去する際に、預けていた敷金が返還される退去時精算。この敷金返還で発生するトラブルの原因の多くは、入居時からもともとある損傷の修理代まで、退去の際に請求されてしまうというものです。
このような退去時トラブルは、賃貸の部屋へ入居する際に入居者がしっかりとチェックし、記録しておくことで防げるといいます。そこで、賃貸物件の退去時トラブルを防ぐために、入居時にやっておきたい「入居時チェック」について紹介いたします。
入居後チェックは、なぜ重要?
賃貸の部屋を出る際に、管理会社または大家さん立ち合いのもとで退去時チェックが行われ、入居者が入居中に損傷した箇所を確認します。損傷個所が入居者の責任によるものである場合、預けている敷金から修理費が差し引かれます。
一般的に、部屋に損傷が見られ入、居者が故意・過失によって生じたものについては、入居者側が原状回復をする義務があるため、もしその損傷が入居時からあるものなら、入居者が「これは元々あった傷です」と主張する必要があります。
入居時の損傷の有無は、実は管理会社で細かくチェックがされていないことが多く、退去時に見つけた損傷はそのまま入居者へ請求されてしまい、トラブルとなるケースは多いといいます。
入居時は、引っ越しの荷解きや手続きなどで忙しく余裕がないことが多いですが、退去時に、入居前からあった損傷で敷金返還トラブルにならないためにも、入居後に部屋をしっかりとチェックしておくことは重要なのです。
入居後チェックのポイント
・壁や床、ドアなどに大きな傷や汚れがないか
・エアコン、照明器具、換気扇、インターホンなどの設備に異常はないか
・水やお湯、シャワーなど給水設備の異常や漏れはないか
・洗面所や風呂、流し台の排水はスムーズか
・玄関や部屋、クローゼットのドアの開閉、窓や網戸の開閉に問題はないか
・電気がつかない場所はないか
・水回りや窓付近にカビが発生していないか
もし上記のものが見つかり、生活に支障があればすぐに管理会社へ連絡しましょう。傷や汚れについては、写真で記録として残しましょう。
入居時は何かと忙しいため、入居後チェックはおろそかになりがちです。しかし、チェクする箇所はそこまで多いものではありません。
入居後1週間以内を目安に、しっかりとチェックを行うことで、退去時の敷金返還トラブルを回避することができます。また、入居後しばらく経ってからでは修理してもらえないものでも、入居後すぐに管理会社などへ依頼することで、修理への対応をしてもらえることもあります。入居後の室内チェック、忘れないようにしましょう。