おとり物件に気をつけて! スムーズに部屋探しを進めるために
入学や転勤、結婚など、引越しをするきっかけはさまざまです。
今の時期は、4月からの新生活に向けて部屋探しを始めている方も多いかもしれませんね。
しかし、新たな生活を迎える前はなにかと忙しくなるもの。
できることなら、引越し先の部屋もスムーズに見つけたいですよね。
そこで注意したいのが「おとり物件」。
おとり物件に引っかかってしまうと、「いつの間にか当初の予定とは全く違う部屋を契約していた」なんてことにもなりかねません。
今回は、おとり物件に惑わされず、家探しをスムーズに進めるためのポイントをご紹介いたします。
おとり物件って?
おとり物件とは、不動産屋が来店率を上げるために掲載する虚偽の広告のこと。
“実際には存在しない物件”や“既に成約済みの物件”、“契約条件を偽った物件”“取引する気のない物件”などを掲載することで店舗への来客を増やし、別の物件を紹介しようとしているのです。
「釣り物件」「おとり広告」「さくら物件」などとも呼ばれており、不動産情報サイトには非常に多くのおとり物件が蔓延っているとされています。
おとり物件に惹かれて不動産会社へ足を運んでしまえば、“家賃や間取りが当初の予定と違う!”という物件を契約してしまう場合もあるため注意しなければなりません。
おとり物件を見極めるためには?
おとり物件に引っかからないためには、以下5つのポイントを意識して物件をチェックすることが大切です。
・条件が良すぎではないか
不動産の価格は、自殺や殺人事件などの起こった事故物件でもない限り、相場から大きく外れることはありません。
好条件にもかかわらず、家賃が安すぎる物件はおとり物件の可能性を疑いましょう。
・物件情報がしっかりと詳細に記載されているか
物件の正確な住所や建物名などが記載されていない場合、それを知られたくない理由があるということです。
おとり物件を疑い、その他の物件情報サイトなども確認してみるようにしましょう。
・「仲介先物」と記載されている
物件の情報には、情報提示元が大家とどのような関係なのか、「貸主」「代理」「仲介元付」「仲介先物」などの取引様態を記載しなければならないルールがあります。この中で、最も大家との関係が薄いのが「仲介先物」です。
つまり、虚偽の情報を記載していても大家との信頼問題に影響を与えないためおとり物件として活用しやすくなるのです。
・「定期借家契約」と記載されている
定期借家契約は、一般的な賃貸仮契約と違って契約の更新を行うことができません。
契約段階で決まっていた期間を過ぎたら部屋を出ていかなければならないのです。
定期借家物件について知らずに来店した客に「この物件は契約の更新ができないので短期間で出ていかなければなりませんよ」などと説明し、別の物件を紹介しようという手口です。
・長期間掲載されている
通常なら、条件の良い物件は掲載から2週間もたてば契約が決まってしまいます。
好条件にもかかわらず長期間残っている物件はおとり物件と考えて良いでしょう。
・現地での待ち合わせを断られる
物件の情報を問い合わせた際、“現地で待ち合わせての内見”を断られた場合は要注意です。
「一度来店しないと紹介できない」「オーナーから現地での待ち合わせが禁止されている」といった返答が返ってきた場合はおとり物件の可能性が高いと言えます。
おとり物件に引っかかってしまうと、ただでさえ慌ただしい新生活前の時間を無駄に消費してしまいます。
直接赴くことで不動産会社の都合の良い物件ばかり紹介されてしまう可能性もあるため、おとり物件に関する知識をしっかりと身に着け、注意しながら物件を探すことが大切です。