掃除機の吸込仕事率とは? 掃除機のパワーの目安を知っておこう!



掃除機を選ぶ際の基準には、何に注目するでしょうか?
デザインや重さ、音などさまざまありますが、やはり吸引力の強さは気になるものです。
掃除機の吸引力を知るための目安として「吸込仕事率」というものがあります。
そこで今回は、吸込仕事率についての目安と、吸込仕事率と実際の吸引力の強さとの違いなどについてご紹介します。

掃除機の吸込仕事率とは?

吸込仕事率とは、掃除機が吸い込むことができる空気の量をW(ワット)で示した数値です。

掃除機が吸い込む「空気の量(立方メートル/min)」と「空気を吸い込む力(真空度/Pa)」を計測し、定められた係数を乗じて算出したもので、吸込仕事率の数値が大きければ大きいほど、空気を吸い込む力が大きい掃除機といえます。

国内メーカーの掃除機のほとんどは、吸込仕事率が表示されており、吸引力の目安とすることができます。

ある程度の吸引率のある掃除機を求めるなら、吸込仕事率が400〜500W程度はあるものを選ぶと安心です。

掃除機の吸込仕事率は実際の吸引力と同じ?

吸込仕事率の測定は、掃除機のヘッドを取り付けずに空気を吸い込む力を計測したものです。実際にゴミを吸い込んでの測定ではないので、決して、吸込仕事率が高い製品ほど、ゴミを吸い取るパワーも強いとは限りません。

吸込仕事率は、あくまで吸引性能を表す1つの目安と考えておきましょう。

掃除機のパワーは吸引仕事率のほかに何が関係する?

吸引仕事率のほかに、何が掃除機のパワーを左右するのか見ていきましょう。

1.ヘッド・ブラシ
吸込仕事率を測定する際には、基本的には掃除機のヘッドやブラシはつけません。
そのため、たとえ吸込仕事率が高くても、掃除機のヘッドに吸引性に向けた配慮がされていないものなら、ゴミを吸い取るパワーは弱まってしまいます。

掃除機のヘッドの主なものには、モーターブラシ、タービンブラシ、床ブラシの3種類がありますが、モーターブラシでヘッドが回転するタイプが、最も集じん力が優れています。
反対に、同じ吸込仕事率のものでも床ブラシは集じん力が最も弱く、カーペットや畳に入り込んだ汚れには向きません。

2.吸引力の持続性
吸引仕事率が高い掃除機でも、そのパワーが持続しなければ掃除機のパワーを感じられません。
サイクロン式の掃除機なら、ゴミと空気を遠心分離して吸引力が持続できますが、紙パック式掃除機はゴミがたまると吸引力が落ちてしまう傾向があります。

また、コードレス掃除機の場合はバッテリーの状態もパワーに影響を与えます。



掃除機のパワーを判断する目安として、吸込仕事率について紹介いたしました。
一概に、吸込仕事率によって吸引率の優劣を決めることはできませんが、掃除機を選ぶ際に参考にしてみてはいかがでしょうか。