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DOWAエコシステム

DOWAエコシステムは、廃棄物処理、土壌浄化、リサイクルを柱に、循環型社会の構築に貢献することを目指している。2003年には中国・蘇州に拠点を築き、中国や東南アジアでも事業の展開を図っている。リサイクル技術のレベル、市場シェア、各国での評価において、アジアでナンバーワンの環境企業となることを目標に掲げる。

──DOWAエコシステムの事業およびCSR活動における、基本的な考え方を教えて下さい。

 

佐々木憲一氏(以下敬称略) 循環型社会の構築に貢献するため、DOWAグループ全体で共有しているキーワードが、4つあります。

 ひとつは、スペシャリティー。当社は廃棄物処理、土壌浄化、そしてリサイクルの技術を中心においています。この技術を進化させ、特化させる会社であり続けたいと考えています。2番目は、スピード。市場も法制度も技術も常に変化しますが、一歩先を行く発想で、これに挑戦し続けます。昨年から取り組み始めた、微量PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の無害化処理や、リチウムだけでなく、コバルトやニッケルの再利用も視野に入れたリチウムイオン電池のリサイクルも、これに当たります。

 3番目は、オープン。従来のビジネスの壁や枠組みにとらわれず、情報を積極的に公開し、共有していきます。4番目は、レスポンシビリティー。スペシャリティー、スピード、オープンとともに、責任を持って、社会に成果をもたらす存在でありたいと考えています。

 これらはDOWAグループ共通の思想ですが、当社は環境そのものを事業としていることもあり、特にレスポンシビリティーを重視すべきだと考えています。

 

──環境そのものを事業とする企業の経営者として心がけていることはありますか。

佐々木 個人的な話になりますが、社会人になる前に読んだ1冊の本に、「会社とは、その活動を通して社会に成果をもたらす存在である」と定義付けがしてありました。会社の本質について確固たる考えを持っていなかった私は、この一節が腑(ふ)に落ちたことを覚えています。社会に対して成果をもたらすことができなければ、会社として存在する意義はない。今もそう思っています。

 ただ、成果とは、その時代時代で変わります。私が幼い頃は、工場の煙突からもくもくと煙が出ていれば、それは活発な経済成長の証であり、大変心強く感じられました。先ほど少し触れたPCBも大変安定した材料で、かつてはそれが重宝されていたわけです。

 しかし時代が変わり、その煙や安定性が公害を引き起こすことが分かりました。より長い歴史を振り返っても、未来永劫(えいごう)にわたって完璧な技術はありませんでしたし、人間の叡知(えいち)は有限です。そういったことを前提に、その時代において最善の努力をし、ベストプラクティスを見つけ出すことが、成果をもたらすということだと思います。

 当社はその責任を強く負っていると自負しています。

──日本の環境ビジネスには、欧米と比べ、どのような特徴があると考えていますか。

佐々木 日本の場合、多くの企業は法規制ありきでビジネスが動きがちです。欧米の場合、企業は、法の有無にかかわらず、環境とどう対峙するかのポリシーが明確になっており、法で規制されているよりも厳しい独自基準を設けている例がほとんどです。一方、日本は企業の意識が年々高まっているとはいえ、まだ、法の整備が遅れている部分では、対応が後手に回っている面も見られます。

 たとえば、土壌汚染対策法の施行は2003年でした。当社はそれ以前から、土壌汚染の問題には取り組んでいましたが、事業活動としてビジネスベースに乗るようになったのは、この年以降です。一気に産業界でこの問題が認知され、市場が形成されました。

 今後も同様の動きが予測されますから、当社では、日本での環境関連の法制度がどう変化するか、また、海外がどういった動きをしているかを常に注視し、一歩先んじた対応をしていきます。

──中国や東南アジアへの進出にも積極的ですね。

佐々木 中国への進出は、2003年、蘇州に貴金属のリサイクル拠点を設置したのが最初です。2009年からは廃棄された家電の受け入れも始めました。今年1月の中国版家電リサイクル法の施行をはさみ、拠点は天津、江西省、杭州と広げています。法制度が整う前から事業を展開しているため、「環境のDOWA」という認知は進んでいます。

 ただ、今後は競合企業の増加が予想されますから、先進性をどう守り、それぞれの拠点での収益力をどのように上げ、市場での地位を維持していくかが課題です。東南アジアに関してはM&A(合併・買収)を軸に事業を拡大しており、2009年には東南アジアの廃棄物処理会社であるModern Asia Environmental Holdings Inc.(MAEH社)を買収しました。この買収でタイやインドネシア、シンガポールなどに拠点を持つことができました。

 



引用元URL: http://eco.nikkeibp.co.jp/article/interview/20110830/108213/


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