| また、6月28日付でスプリントがFCCに提出した書類によると、 | 2011/08/05 |
また、6月28日付でスプリントがFCCに提出した書類によると、同社は米司法省の他に、アリゾナ、フロリダ、ハワイ、イリノイ、ミネソタ、ニューヨーク、ペンシルベニア、テキサス、ワシントンの各州からAT&TのT-モバイル買収に関する召喚状を受け取った。スプリントは各州政府に働きかけ、州政府レベルでも同買収の阻止運動を活発化させている。
2012年の次期大統領選挙への影響を心配し、T-モバイル買収に懸念を示す連邦議員も増えている。しかし、司法省が拒絶しなければ「FCCは同買収を認めるだろう」との観測が強まっている。これは全米ブロードバンド計画で公約した周波数開放が停滞していることや6月に発表された携帯電話業界の競争環境レポートで、FCCが競争環境について結論を先送りしているからだ。
■ 結論先送りとなった携帯業界競争環境報告書
FCCは6月27日「15th Mobile Wireless Competition Report」を発表した。このレポートは毎年、携帯電話業界が健全な競争環境を維持しているかどうかを議会報告するために作成される。
同レポートでは、携帯電話で複数の選択肢を持つ米市民の人口が68%に達したことや、月額平均利用料が3%減少して45.85ドル(2009年から2010年)になったことなどが報告されている。
ただ、肝心の競争環境では、曖昧な記述が続いている。FCCは同レポートで、寡占状態を示す指標にHHI(Herfindahl-Hirschman Index)を使っている。2009年末で172経済圏(economic area)でHHIは2811を越えているほか、2010年中頃の平均値は2848ポイントと指摘し、FCCは「米国の携帯業界が高い寡占状態にある」とした。ちなみに、HHIで2500ポイント以上は寡占市場を意味している。
米国の携帯業界は、AT&Tとベライゾンの2強体制による複占に向かっているため、こうした高いHHI値になることは当然と言える。しかし、FCCは、こうした従来からの指標について「伝統的な測定手法を、他社の周波数を借りるMVNOやネット電話のOTT-Voiceなどある現在の通信市場に当てはめることは意味がない」と指摘し、競争環境が阻害されているか否かの結論をどこにも述べていない。
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