| パナソニック、三洋の白物家電事業売却-4-6月期は赤字 | 2011/07/29 |
【東京】パナソニックは28日、子会社の三洋電機の白物家電事業を中国家電大手のハイアール・グループ(海爾集団)に売却すると発表した。日本の大手総合 家電メーカーの主要部門を競合する中国の新興企業に売り渡するのは異例だ。また、これとは別に、同社は2011年4~6月期が赤字となったことを発表した。
パナソニックは2009年に三洋を買収して以来、重複事業の解消に取り組んできており、三洋の白物家電部門(主に洗濯機・冷蔵庫事業)の売却もその一環 である。一方、ハイアールは今回の買収で、ワールプールやエレクトロラックスのような知名度が高く、高品質の家電ブランドを目指す。
パナソニックとハイアールはいずれも売却価格を公表しなかったが、ある関係者筋は28日、約100億円になると明かした。パナソニックはこれまで、不採算事業を売却するために三洋の事業ポートフォリオを精査してきた。
この日に会見した同社の上野山実常務取締役は重複事業の整理について、まだ中盤だと述べた。
パナソニックは2009年12月に三洋株の過半数を買い付け、子会社化したが、その主な理由は、三洋が家電に使われる充電式リチウムイオン電池の世界最 大メーカーであるとともに、太陽電池でも競争力のある企業であるためだった。パナソニックは今年4月、三洋を完全子会社化している。
三洋の洗濯機・冷蔵庫事業の前年度売上高は856億円だった。また、同社全体の売上高は1兆4890億円で、最終損益は351億6000万円の赤字となった。
上野山氏は三洋の白物家電事業の売却後も、ハイアールに対抗できる競争力を維持できると述べた。
また、パナソニックはこの日、今回の売却とは別に2011年度第1四半期(4-6月)決算を発表した。最終損益は303億5000万円の赤字だった(前年同期は436億6000万円の黒字)。東日本大震災の影響が長引き、国内生産が落ち込んだ。
営業利益は55億8000円と、前年同期の838億4000万円から大幅減となった。同社によると、震災に加え厳しい価格競争と原材料費の上昇が響いたという。
売上高も前年同期比11%減の1兆9300億円だった(前年同期は2兆1610億円)。同社は、営業利益と売上高に対する震災のマイナス影響をそれぞれ600億円、1200億円と推定している。
震災の影響は小さくなってきているものの、特にドルに対する円高が新たに大きな懸念材料となっている。
上野山氏は現在の円相場を異常な状況と考えており、円高が長期的に現在のレベルを維持するとは予想していないと語った。
さらに同氏は、円高に加えて、高水準の法人税と電力コストの上昇懸念によって、日本で生産活動は非常厳しいものになりつつあると指摘した。
ただ、パナソニックは通期の連結業績について、先に発表した予想を据え置いた。同予想によると、純利益は前年比59%減の300億円、営業利益は同12%減の2700億円。一方、売上高は前年度並みの8兆7000億円が見込まれている。
この予想では、期中の為替レートを1ドル=83円、1ユーロ=110円と想定している。
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