住民票の移動は義務? 単身赴任するときの住民票の考え方
単身赴任になったときに住民票は動かした方がいいのでしょうか?
動かさなくても問題はないのかと悩む人も多いでしょう。
そこで、今回は単身赴任するとき住民票をどうすべきか、注意点などお伝えします。
住民票を動かすことは義務?
単身赴任と言っても、半年であったり3年であったりと任期は人それぞれです。住基法には「生活の本拠地に住民票を置くこと」と定められているため、基本的には住民票を移す必要があります。しかし、単身赴任する場合には、住民票は絶対動かさないといけないという義務はありません。
生活の拠点がどこにあるかにより、住民票を動かさなくても問題ないケースは2つあります。1つは赴任期間が1年以内などの短期と決まっていて、将来必ず戻る場合です。2つ目は、赴任期間が1年以上であっても毎週末や季節ごとなど定期的に家族の元に帰宅する場合です。
この2 つのケースに当てはまらない場合は住民票を動かす必要があります。では住民票を動かすのを忘れてしまうとどうなるのでしょうか?
住民票異動を忘れてしまうとどうなる?
法律の定めによると14日以内に引越し先に住民票を動かすことになっています。
住民票を動かす必要があるのに忘れてしまい、日を遡って動かすことになると、自治体によっては裁判所に報告される場合もあります。さらに悪質なものと判断された場合は5万円以下の罰金が科せられる恐れもあります。
住民票を動かす必要がある場合は、早めに手続きを済ませたほうがよいでしょう。
単身赴任先に住民票がないと困ること
住民票がないと利用できないサービスがあります。
パスポート、運転免許証の申請や更新、選挙投票、自治体によっては地域の図書館の貸し出しやスポーツセンターの利用ができないこともあります。
すぐに手続きが必要な場合、元の家が赴任先から遠いと手間がかかることもあります。元の家に戻ることが手間でなく、不便を感じなければ動かさなくても問題はないでしょう。どちらに住民票を置いておく方がメリットがあるのかを考えることが大切です。
世帯主はどうなる?
世帯主である夫が単身赴任する場合、夫が住民票を動かすと妻が世帯主になります。単身赴任時には住民票を動かす手続きと一緒に世帯主を変更する手続きが必要です。
誰にも起こりうる単身赴任。単身赴任になった時、住民票を動かすかどうかは、赴任する期間や生活リズム、家との距離などを踏まえて考えることが大切です。
住民票をどうするべきか、自分にとってのメリッ・デメリットをまとめた上で決めるようにしましょう。